「つよきす」はキャラの二面性をうまく使っているところに、その面白さがある。
例えば、完全無欠の乙女さんが料理ができない、 機械と雷には弱い、そんな姿に人は親しみを感じるわけだ。 大社長並の手腕と行動力をもっているのに、それを全く活かせずに怠惰をしている、 こち亀の両さんが好例だろう。もし両さんがその才覚を発揮して大社長になったり、 逆に怠惰ばかりしていたら、ここまで愛されることはなかったはずだ。
同じように、姫が完全無欠のお嬢様!然としているかと思いきや、 おっぱい大好きのセクハラ親父だったり…はたまた猫大好きだったり… なんて二面性どころか三面、四面…と次々出てくるから面白い。 ツンデレという二面性をテーマにした作品だけに、書くべき人が書くべき作品を書いた、 というのが最大の勝因ではないだろうか。
…テンションには流されない」と言いつつ、 意地を張って、感情を殺そうとして、 結局のところ、テンションに振り回されている「ダメ男子」日本代表。 青臭いし、カッコ悪いことこの上ない。
でも、そんな彼だから共感できる部分も多い。 「こんな頃があったなぁ」と思わせてくれる奴。 各ヒロインの性格に合わせて、ちょっとずつ性格は変わるけど、 同じ人間の範疇だから、かえって感情移入しやすいし、好感が持てる。 各ヒロインのエンディングでは大人ぶってエラソーなこと言ってるけど、 あの分じゃまだまだ苦労するんだろうな(笑)。頑張れ!
…周りに一人はいる、って言う感じのキャラ。 同級生なのに一人だけ大人びていて、でもガキみたいにウジウジしてる部分もあったり。 カニルートでは、途中からすごいカッコ悪い。 結局ファミリーに一番依存している上に、逆ギレしてるし。 でも、そんな「スーパーマン」じゃない彼が、僕は好きだ。
…行動力は大物だけど、発想はとことん小物。 とにかく、自由でうらやましい。 さらに、しっかり自由のしっぺ返しをくらってる部分に好感が持てる(笑)。最高に面白い。 こんな彼女がいたら、退屈はしなくて済むんだろうな〜。 「砲身を上方に修正して…」には大爆笑した。
…ここまでリアルなオタクを極めたキャラがいただろうか? 妄想大好きでも、野心&行動力0のヘタレ。 それでもポリシーとプライドだけは人一倍。 ファンのみならず、業界からも「フカヒレは俺だ!」というこえが続々なのも納得の助演男優賞!
やたらと含蓄のある、喋る動物。会話のできるオウム。 どちらにしても、今まで何度も登場した趣のキャラクターですが、 不思議とそれを感じさせない面白さがあります。